苦労して就活して内定をゲットしても、新卒社員の3割が3年で辞める…なんて事よく言われます。学歴や実力よりも経験年数で判断される日本では1年未満で離職すると次の転職で非常に不利になります。
3年以上続けることができれば「経験した」と言えますが、1年以内に退職すると次の転職でに印象が悪くなり「早期退職した言い訳」を考えないといけなくなります。
それでも25歳位までの第二新卒であれば、なんとかスムーズに転職できるかもしれないですが。しかし、それ以上の年齢だと非常に転職が難しくなります。
転職しまくってキャリアUPしたい人にとっては本当にくそったな社会ですよね。しかし、抜け道はあります。
本稿では、転職の際に早期退職した経歴をいかにカバーするかを案内します。
介護等が理由の都合
高齢化が進む日本。いくら早期退職とはいえ、両親や親族の介護が必要でワークスタイルが違う職に転職しないといけない…ということはあります。
もし退職理由が介護である場合は、それ自体が不利になる場合は少ないです。正直に言いましょう。しかし雇い主としては「介護が入社後どれほど影響を及ぼす可能性があるか」が気になるところ。
その点を払拭させるような言い方が必要になります。たとえば…
- 被介護者の状態は改善しており業務に支障をきたす可能性は少ない
- 献身的に介護もしているが仕事にも積極的に取り組む意思がある
ことなどを説明すれば好印象です。
近年は親の介護で長年職歴にブランクができ、ようやく介護が終わったと思ったら職歴や年齢の関係でどこからも雇ってもらえない…というケースが増えています。
そんな悲劇が起こらないように心がける必要があります。
誠実さをアピールする
早期退職のため退職理由で嘘をつくかもしれない。そんな事は面接官もよく分かってます。
そのため下手な言い訳をするより「早期退職した事が早計であったこと」「退職して前職は恵まれた環境であったことに気づいたこと」など、反省する姿勢を見せると好まれます。
面接官も人間なので、若気の至りはあるでしょう。新卒で入社した会社で理想と現実のギャップに絶えられず辞めてしまった。そのようなケースは珍しいものではありません。
また、上手に嘘をついた所で、面接官が前職の人事などに連絡をとることが良くあります。退職理由で嘘をつくのは絶対にやめた方がよいです。
逆に早期退職をネタにして、自分の誠実さをアピールできれば、面接官に対してプラスイメージを植えつけることができます。
特に、最近の若者はプライドだけ高く謝ったり反省したりすることができない…などと良く言われます。面接官である上司もそのような新卒社員に苦しんでいるかもしれません。
そこで、素直に過ちを認め反省できる性格は、それ自体がアピールポイントとなるのです。
ブラック企業の場合
転職のインタビューでは、基本的に前職のマイナスを言うことは御法度。しかし、明らかに雇用主側が提示した条件と違っていたり、常軌を逸した激務であったり、誰もが驚くような酷い労働条件だった場合は、正直に話しましょう。
早期転職は一般的に難しい…とはいえ日本にはゴマンと会社があります。
前職のブラックぶりを正直に話して採用してくれないような会社なら、その会社もブラックである可能性もあります。
しかし、ブラックの程度が面接官の許容範囲だった場合は、マイナスに捕らえられてしまうこともあります。
その場合は先に述べたように、早期退職してしまった自分に非があることを認め、誠実さをアピールすると良いでしょう。
納得のいく志望動機である場合
早期退職がなぜマイナスとなるのか。その理由は、すぐに辞めるような奴だと思われてしまうことです。
たとえ早期退職であったとしても志望動機がしっかりしていれば「前職ではやりたいことができなかった」と説得力が増します。
しかし、正直にそのことを言うと「どんな仕事でも下積み期間はあるもの。やりたい事だけできる都合の良い会社なんてないよ」なんて面接官に言われるかもしれません。
その場合はすかさず、先述の「退職して早計だった旨」を答え誠実さアピールをしましょう。
「前職では、理想と現実のギャップに耐えられず辞めてしまったが、退職後よくよく考えてみると誰もが最初からやりたい事をさせてもらえる訳ではないことを実感した。次の会社では反省してどんな事にでも真面目に取り組みたい」
なんて事が言えれば好印象です。
あなたも友人や同僚としては「プライドが高く傲慢な人間」よりも「誠実で反省できる人間」と仲良くなったり一緒に働きたいはずです。
面接官も人間です。早期退職なら、アピールできるスキルや能力はないかもしれないですが、そのぶん誠実さをアピールすべきです。
もちろん早期退職でも若ければ、派遣社員で簡単に働きはじめる事ができます。しかし、派遣のまま年齢が上がってしまうと、誠実さアピールがしにくくなってしまいます。
この方法は20代、せいぜい30代前半までしか通用しません。派遣社員や契約社員で妥協するのではなく、腰をすえて働ける正社員を探すべきです。
正社員の仕事の探すために
早期退職者が正社員の職を探すのには、何から手をつければよいのか。私は転職エージェントを使うことをオススメします。
転職エージェントは数え切れないほどがありますが、とりあえず業界トップの2社を検討するとよいでしょう。
リクルートエージェント
フロムエーやとらばーゆなどを手掛ける大手人材紹介サービスのリクルートが運営する転職エージェント。創業以来、約35万人の転職を実現してきた業界のトップ。総合人材サービス企業として、長きにわたり培ったノウハウを活かした転職サポートが魅力となっています。
リクルートエージェント公式サイト
パソナキャリア
人材業界大手のパソナグループが運営している転職エージェント。1976年の創業以来「社会の問題点を解決する」という企業理念のもと、年齢・性別を問わず誰もが自由に仕事を選択し、働く会を得て、豊かになるための社会インフラを構築しています。
パソナキャリア公式サイト
リクルートエージェントもパソナも保有する求人数は全国で数万規模。第二新卒からは広い年齢層までの転職に対応しています。大手の関連会社など安定した求人を多数かかえています。
紹介料がそれなりに掛かってくる大手2社に広告を出せる企業は、それなりに財政も安定しています。もちろん審査もあるので、中途半端な企業が大手2社を利用している事は稀です。
また、それだけ紹介料を出しているということは、それだけ投資して本気で良い人材を探しているということ。就職すれば手厚い待遇、長期的なキャリアを見据えて向かい入れてくれるところも少なくないいです。
当然「即戦力が欲しい」という会社もありますので、交渉すれば年収アップみ見込めます。
一方、職業安定所(ハローワーク)は広告コストが無料なので、できるだけ安く人材を使い捨てるつもりで利用しているブラック企業も少なくないです。
求人誌も、大手の転職エージェントに比べて広告費用が安いので、低品質な求人が多いです。
大手の転職エージェントでは、そういった質の悪い求人が少なく優良案件が多いので、安心して利用できます。
案件数が豊富で、エージェントも厳選してくれるので、自分の意向を伝えれば、納得のいく求人が見つかる可能性が高まります。
しかし、転職エージェントのカウンセラーも人間です。大手といっても担当者の性格や質も人それぞれです。よい担当者に当たることもあれば、これは外れだ、という人に当たることもあるでしょう。
もし、イマイチという担当者に当たったら、別のエージェントに当たってみるのもよいです。大手の転職エージェントは、その道のプロです。しかし、すべての転職エージェントの担当者が、あなたに合うとは限りません。
ダメなものはダメだと割り切って、別エージェントに乗り換える思い切りも時には必要。大切な事は、上手にサービスを利用することです。
私も大手二社に登録していた際に、一方の動きが早くもう一方はレスポンスが遅かったので、親身に素早い対応をしてくれる一方に絞った経験があります。しかし、担当者によっては逆も然りでしょう。そのため、大手二社に登録して、自分にとって使いやすそうな一方に絞る使い方をするのがベストです。
リクルートとパソナに登録するには、公式サイトに行って情報を入力するだけ。その後は、ほったらかしにしていても、向こうからメールなり電話なりで連絡がきます。そして面談日を決めて来社、という流れが一般的です。
そして、カウンセリングをしてどんな職種に興味があるのか伝えて後日、意向に合わせた求人のオファーがメールなどで送られてきます。一旦登録をしてカウンセリングを受けてしまえば、自動的に求人情報が送られてくるので、求人を探して応募する手間が省けます。
少しでも転職を考えているのなら、登録してみることをオススメします。登録と利用は最初から最後まで完全無料です。